アフリカ ギニア ボッソウ村での「緑の回廊プロジェクト」滞在記 準備編(9) 国内での予防接種に挑む 2

2005年10月6日、この日は二回目の破傷風とA型肝炎の予防接種です。
もう、建物を目の前にしても驚かない、2回目ですから。検温、問診、受付を済ますといざ予防接種。
「あ、こんにちは・・・」先日、予防接種をうってくれた男の先生がマスクを外してウロウロしておられ、挨拶をされました。
すると処置室から「こちらにおかけ下さい」の声。今日の先生は若くて、おそらくは美しい女性(マスクしてるから、わからなかったのが残念です)。
「この前、注射の後、具合悪くなりませんでしたか?」「大丈夫です」「え~っと、入院歴があるということですけど、それは・・・」(省略)
「利き腕は右ですか?」「はい、基本的には・・・」「じゃぁ、右腕に腫れにくい方を打ちますから・・・」「じゃぁ、注射打ちますね~」
と、消毒から。そして消毒をしたところ、上腕三頭筋のあたりの皮膚をつまむ。何してるのかと思いましたが、
後日、注射の痛みを感じさせないようにするための処置のようだと知りました。「はい。ちょっとチクッっとしますよ~」の一言の後、「ブスッ」
「あれ?痛い・・・」
これって、皮下注射の方だと思うのだけれど・・・この前こんなに痛くなかったように記憶していますが。
「じゃぁ、左も打ちますからね」
確か、この前は、破傷風とA型肝炎の予防接種の間には結構インターバルがあったような・・・と思いながら再び消毒。
また消毒をしたところ、上腕三頭筋のあたりの皮膚をつままれ、
「はい、じゃぁチクッとしますよ~」の一言の後、「ブスッ!」
「う、さっきよりもさらに痛い・・・」
骨も折った、骨髄注射もした・・・結構痛いことには慣れて、そんじょそこらの注射じゃぁ、「痛い」なんて思わない。
献血だって、痛いなんて思ったことはないのですが、今日のは痛い・・・
そして最後に、絆創膏を貼ってくれたのですが残念ながら場所がずれてました。
若くて美しい女医さんでしたがちょっと残念な思いをしました。
(この日の記事は、まったく意味のない情報に終始してしまった・・・)

2005年10月13日、いよいよ最後の予防接種、黄熱病。例によって高槻予防接種センターです。
さすがに建物をみてももう驚きはありません、なんと言っても1週間前に来たばかりです。
ところが、ドアを開けると、人人人・・・。この前までは、ほとんど人がいなくて、まさに暇そうだったのに・・・。
様子が全然違う。係の人も忙しそうにバタバタ・・・。
例によって、検温して、問診票を書いて・・・でも、受付がかなり忙しそうで、なかなか受付が進みません。
何とか受付が済むと、「あの~、収入印紙ちょうどじゃないんです」
そう、予防接種の手数料は収入印紙で払わないといけないんです。黄熱の予防接種は8530円(2005年当時)。
しかし10円単位の収入印紙ってよほど大きな郵便局へ行かないとないんです。
「じゃぁ、20円を放棄しますっていう申述書を書いて頂く必要が・・・」さすが、このあたりはお役所です。
きっちりしないといけない。申述書を書くと、受付完了。私のの受付番号は15番です。
私の順番の直前の人が、パーテーションの向こうへ消える。パーテーションの向こうから話が漏れ聞こえてくる。
「あの~、先生、予防接種大丈夫でしょうか・・・」「大丈夫ですよ」
「でも、幼児とか高齢の人は気をつけるように、って書いてありますし、注射の後30分は連絡が付くようにと書かれていますし・・・」
「今回の注射は生ワクチンなので、注射をした直後よりもむしろ2,3日経ってからのほうが気をつけて頂きたいんです。
10日くらいまでは無理しないようにして頂ければ大丈夫です」「でも、アレルギーも・・・」
「今回のは生ワクチンなのでアレルギーが出ることはまずありません」「でも、幼児とか高齢者は気をつけるようにと・・・」
予防接種を受けるには、承認書にサインが必要なのです。これがないと、先生も「黙って注射されてりゃぁいいんだよ」
ってな具合に縛り付けて、無理矢理ブスッ、っていうわけには行かないのです。
「確かに、日本でアナフィラキシーショックらしき症例は1例だけありました。
でも、たった1例なので本当に予防接種が原因かすらわからないんです。
でも、日本だけでも何十万人というひとが黄熱の予防接種を受けていますし、世界では何千万人という人が同じワクチンを注射しています。
その何千万という例の中から、幼児と本当の高齢者の方にショックがあったということで注意させて頂いているんです」
「わたしも○○歳ですし・・・」(聞こえないが、60歳を少し過ぎたくらいかと・・・)
「でも、お話を伺っていると運動もされているようですし、それくらい元気な方なら大丈夫です」
(どうやら問診で、何らかのエクササイズに通っているかなにか伝えていたらしい・・・)「でも・・・」
この様子では、僕の順番は回ってこない。
先程まで忙しそうにしていた係の方も仕事が途切れたらしく、ぱちっ、ぱちっ、と三色ボールペンをならして、ボーっとしている。
ちょうど、私も暇だし・・・「今日はお忙しそうですね」「そうですね~」
「私は先週もここに来てるんですけど、こんなに人がいなかったのでびっくりしましたよ」「あ、先週も来られた・・・」
「ええ、A型肝炎と破傷風の予防接種に」「じゃぁ、午前中ですね」「はい。午後からは黄熱だけですか」「ええ、いろいろあると先生も混乱されるので・・・」
「そりゃぁそうですね」「でも、先週じゃなくて良かったですよ。先週の黄熱は40人以上来られてましたから、今日どころの騒ぎではなかったですよ」
「え、そうなんですか。ちなみに今日は・・・」書類をくって調べ出す・・・「28人ですね」
そんなにきちんとした答えは別に期待してなかったんですけど・・・ただの世間話ですから・・・さすがは公務員、きっちりしておられます。
私なら、30人くらいですかねぇ、で済ませてしまうと思います。
「ところで、長谷川さんは収入印紙を買ってこられてたんですね。予約しておけばここの2階でも買えたんですよ」
確かに予約の時に「じゃぁ、収入印紙はこちらでご用意しましょうか?」っていってたもんなぁ・・・
でも、もうすでに買ってしまっていたんです、泣く泣く20円を諦めて・・・

「いやぁ、10円単位の収入印紙ってなかなか売ってないですからね」「そうですね」
「いや、ほんとに申し訳ないです」「そんなに、恐縮して頂くほどのことでもないですよ・・・」
「いやいや、ご迷惑おかけして。システムの問題ですね」

しばらくして、「15番の方」と呼ばれました。最初に予防接種をしてくれた男の先生でした。
あの、きれいなお姉さんじゃなくてホッとしたのがちょっと悲しい・・・
「じゃぁ、左腕に注射しますから、良かったらサインを・・・」
近日中に何回か予防接種を受けているというカルテがあるからか、特に説明もなく、すぐさまサイン。
それから消毒。「じゃぁ、チクッとしますよ」の一言。ちょっとドキドキしながらの注射。
「おぉやっぱり痛くない・・・」腕が違うんですかね~。
「では・・・」
このとき先生は今日初めて顔を上げて私と目を合わす。どうやら、事後説明をしようとしていたらしいです。
「あ、この前私が注射した方ですよね」(この前って、先生に直接注射してもらったのは1ヶ月前です)「あ、はい」
「じゃぁ、この前説明させて頂いた通りですから。あ、いま廊下の突き当たりで渡航先での注意事項とかを説明させて頂いてますから。
もう途中だともいますがこの前説明させて頂いた内容と一緒ですから、入っちゃってください」
廊下に出ると先に出たなかなかサインなさらなかったご婦人が説明に入るために待機中。
(予防接種が終わった人が5~6人集まってグループで説明を受けている様子)
さすがにご婦人よりも先に、しかも途中から参加するのも悪いような気がしたので、待つこと。
そして、僕たちのグループの時の説明には先生が来てくれました。
生ものは食べないように、とか、予防接種の後10日くらいは無理しないようにとか・・・ご婦人に説明していた内容とほとんど同じです。
ご婦人は、先ほど聞かれた話をウンウンと初めて聞く話のごとく目を輝かせながら話を聞いています。
わたしは、「こういう人が一番危ないんだよなぁ、きっと。右から左ですよ、たぶん。
予防注射がそんなに怖いなら、黄熱が伝染しているようなところに行かなきゃいいんですよ。
どうみても「仕事で・・・」って感じじゃないもん」なんて勝手に失礼なことを思いながら話を聞いておりました。
黄熱は生ワクチンなので軽く黄熱に感染した状況になって、それで免疫力をつけるようなのです。
この注射1本で10年間は黄熱に感染しないとのこと・・・。注射から10日が経過すると効果が現れ、証明書も有効となるそうです。
そうです、黄熱の予防接種をうけると世界共通の証明書(イエローカード)が発行され、
場所によってはこの証明書がないと入国・出国できないそうなのでパスポートと同じくらい大事なものとなるんです。
ものをなくしやすい質なので、気をつけないと帰ってこれなくなる・・・

この日は、「仕事じゃない」っていう雰囲気の人が他にもいました。
チャイナドレスよりも激しいサイドスリットが入ったスカート(むしろ、2枚の布を脚の前後にぶら下げた、っていう感じ)、
胸元が大きく開いた服(これまた、1枚の布を上手に体に巻いて、胸元だけは大きく開けた、という感じ)
を着たイケイケの感じの女性も黄熱地域に行くのか~なんて感心しました。
実にいろんな人が黄熱病地帯に行くんだなぁ、と思ったと同時に、自分だけじゃないんだなぁ、と変に勇気づけられた一日でした。

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