データ:ツリーシェルターの機能と効果

ツリーシェルターの機能と効果

ツリーシェルターの効果・・・風、紫外線と植栽木の成長との関係

①気孔の開放、効率的な光合成光合成は気孔を開いているときに行われます。
風を受けると植物体の気孔は閉じ、風がやむと気孔は開きます。
風を受けない時間が長いほど、気孔が開放している時間が長くなります。
気孔が開放している時間が長くなると、光合成する時間も長くなります。
逆に、風の影響が強い場所ほど、光合成する時間が短くなります。
②水分収支の改善風の強弱で植物体の水分収支は変わります。
風を受けると植物体は強制的に水分を奪われます(強制蒸散)。
風が比較的緩い場所では蒸散量も少なく、補うべき水分量も少なくなり、根が吸い上げた水分をより効率的に使えます。
③紫外線のカット幼齢期の紫外線は植栽木にとって生育を阻害する要因になると言う報告があります。
紫外線により植物体(主に葉)が傷み、生育が阻害されるようです。
ツリーシェルターは紫外線を100%近くカットしています。
ただし、阻害するとわかっているのは幼齢期のみで。あくまでも植栽後数年までと言えます

ツリーシェルター概念図

1.紫外線吸収
2.風をカット(乾燥も防止)
3.飛砂・潮風カット
4.雪害防止
5.誤伐防止(苗木マーカーの役割)
6.食害防止

防止できるストレスストレスの説明
紫外線■光合成阻害等
光合成にとって紫外線は有害
■強制蒸散による光合成の低下
蒸散の促進(乾燥ストレスも参照)
  → 気孔閉鎖 → 光合成低下
飛砂・潮■飛砂は苗木を傷つける
■潮の付着による植物体の細胞破壊
飛砂→苗木を傷つける。
潮 → 付着による細胞破壊(原形質分離)
乾燥■強制蒸散
■無降雨による水分供給量の低下
強制蒸散、長引く無降雨等
■雪による曲がり、流出、折損
苗木の折損、曲り、流失
下草■光を奪われ光合成能力低下
■下草と一緒に人間に伐られる(誤伐)
被圧による光不足 → 光合成低下
  → 成長遅れ・枯死
下刈り時の誤伐=人為的ミス
野生動物■食害

シカ等野生動物の食害
全国的に被害は拡大傾向

  ・温暖化により越冬率の増加
  ・ハンターの減少
  ・拡大造林による餌場の減少

などと言われていますが・・・?