【ツリーシェルター通信 No.7 2024/11/08】『ツリーシェルター使用事例 』 −−− 盛土法面植栽−−−
引き続き、盛土法面植栽現場
治山ダム工事に伴い発生した盛土法面にスギを植栽した現場。
盛土法面への樹木植栽には配慮が必要です。例えば「良い苗木を植える」「十分な植え穴を掘る」「深植えしない」、場合によっては「畝を切る」などの排水処理も必要。要は、根が成長する場所を確保するとともに、根が窒息しないよう配慮する気遣いが求められるのです。
盛土法面の特徴 | 植栽木にあたえる影響 |
土壌が堅く締まっている | 根の張る場所が少ない |
降雨時に水が浸透しにくい | 水が溜まりやすい (根の窒息枯死の危険性) |
無降雨時は乾燥しやすい | 根が水を吸収できない |
↓ 植栽直後の様子。枯死は見られませんでした。植栽者の優れた技量が発揮されたといえます。今後の成長に期待がもてた。
↓ 3年後の様子です。まずは成長が遅い2箇所の写真。枯死は見られないが、日当たりが良くない。
↓ 上記箇所を除き、スギは大きく成長。
2回にわたり、盛土法面への植栽事例をレポートさせていただきました。1回目はケヤキ・モミジ、今回はスギと、広葉樹と針葉樹の事例をご紹介することができました。盛土法面植栽にあたり、ポット苗であれ裸苗であれ、注意する点は同じ。「良い苗」を「正しい場所」に「正しく植える」ことが一番です。
前回、今回と、成功現場からのレポートとでした。次の機会がございましたら、枯死の原因を考察し、「正しい植え方」について考えて見ることも検討したいと思います。
YouTubeで動画視聴可能です ↓
PDFでダウンロード 『ツリーシェルター活用事例 』 −−− 盛土法面植栽−−−